『ジミー、野を駆ける伝説』を見てきました

ケン・ローチ監督の新作映画、『ジミー、野を駆ける伝説』を見てまいりました。
東京は有楽町、ヒューマントラスト・シネマ有楽町です。
ちょっとこれも遅きに失したような・・・。


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主人公のジミー・グラルトンは、アイルランドの歴史上で唯一、裁判も受けずに国外追放になった人物だとか。
いったいどんな大それた罪をおかしたのか、と思ったら、自由にダンスや歌のできるホールを運営していたために、国家からにらまれたというのですから、びっくりです。

当時のアイルランドは、カトリック教会に教育の権限がゆだねられていたようでした。
教会の許可を得ずに、詩の朗読や文学を教えるなど、教育まがいのことをホールでおこなっていたジミーたちは、教会にとって目の上のコブでした。
教会の反感を買ったジミーは、教会とつながっている官憲からもマークされるようになります。

決定的だったのは、地主の横暴によって土地を追い出された小作の家族を、ジミーたちが地主たちの妨害をものともせずに帰還させたことです。
国家から危険人物とみなされたジミーには、裁判なしに国外追放とするという決定がくだされて・・・。

全編をとおして感じるのは、ジミーは勇気がある、ということです。
教会に、官憲ににらまれても、ものともせずに立ちあがります。

いったい、ダンスや歌に、国外追放をかけてまで守る価値があるのでしょうか。
いや、あるのです。
自由に歌やダンスができるというのは、民主主義のあかしであり、決して権力によってうばい去ってはならないものです。


ひるがえって、今の日本ではどうでしょうか。
某人気バンドが、紅白歌合戦でヒトラーの扮装をして、安○首相を揶揄した、という事件がありました。
彼らがうたった曲、『ピースとハイライト』の歌詞の一部が、政権を批判しているとして、バッシングを受けました。

僕はこの件に、空おそろしさを感じました。
彼らに向けられた多くの批判が、政権からではなく、本来ともに政権を批判するはずの民衆の側からなされていたからです。

政権を批判すれば、「反日的」になるのでしょうか?
日本=安倍なのでしょうか?

「人とちがったことをするのは許さない」という「同調圧力」が、民衆の側からおこっていることに、怖さを感じるのです。
太平洋戦争直前に人々をつつんでいた空気に、似ている気がします。

「健全な批判精神」というのは、民主主義にとって欠かせないものです。
シャルリー・エフドは行きすぎでしたが、
(風刺とは本来権力に向けてなされるべきもので、特定の宗教を標的にしたりしてはいけません)
健全な風刺も自由にできない国では、結局権力の暴走をゆるしてしまうことになります。


今の日本で、ジミーのように“健全に権力を批判する人物”が出てくることをねがってやみません。


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ヒューマントラスト・シネマ有楽町のあるビル、有楽町イトシアです。


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夜の有楽町駅。


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交通会館ふきんでは、ライトアップがされています。






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    Excerpt: どのケン・ローチ監督作品も、社会的・政治的に抑圧された人々に対する愛と激励に満ちている。真面目に送られてくるメッセージを真面目に受け止める、その力を試されているような気がしてならない。この作品を鑑賞し.. Weblog: ここなつ映画レビュー racked: 2016-10-13 12:52