パーヴォ・ヤルヴィ&N響の『ブルックナー2番』を聴いてきました
パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団によるブルックナー交響曲第2番を聴くため、東京は代々木のNHKホールへ行ってまいりました。
N響の演奏を聴くのはこれが3回目、パーヴォの指揮ではおなじブルックナーの5番に続き、これが2回目となります。
ブルックナーの交響曲のなかでも比較的地味なこの曲、僕もさすがにCDは1枚しかもっていません。
その1枚、ギュンター・ヴァント指揮ケルン放送響の1981年の録音を聴きこみ、今日にそなえてきました。
ヴァント盤は今聴くと録音の古さが目だちますけれど、ブルックナー演奏の標準といえる名盤だと思います。
僕は今日も1500円の自由席ですので、開演の1時間以上前からホールの前にならび、いい席をとろうと待ちかまえていました。
おかげで、けっこういい席がとれました。
予想外の暑さにもかかわらず、客席はほぼ満席でした。
エストニア出身のこの指揮者、すっかりN響の顔として定着しつつあるようです。
前座はモーツァルトのピアノ協奏曲27番でした。
大曲の前のこの小品の間、僕はお目当てのブルックナーに備えて、体力の温存につとめました(笑)。
ピアノはラルス・フォークトという方でした。
けっこう実績のあるピアニストのようですので、もっとちゃんと聴いておけばよかったかも。
休憩をはさみ、いよいよ本チャンのブルックナー2番です。
曲を聴いての感想は、ブルックナーの交響曲の中では初期の、この曲の時点ですでにブルックナー・スタイルというものがほぼ確立されているということ。
導入部にひびきわたるトレモロはまさにブルックナー開始だし、第3楽章の勇壮に金管がきざむリズムは、のちの9番をほうふつとさせます。
第4楽章で見せる宇宙的な広がりは、ブルックナーの世界そのもの。
この曲に弱点があるとすれば、第2楽章の緩徐楽章が、やや早めのアンダンテで、のちの7番や8番のアダージョとくらべると、豊潤なロマンティッシズムに欠ける点だろうなあ、とCDを聴いた時点では思っていました。
しかしパーヴォは極力ゆっくりとこの楽章をかなで、最大限にロマンティックさを引きだしていました。
数あるブルックナーの交響曲の中でも、地味な印象のあるこの作品。
僕も、ものすごく期待して演奏会場に足をはこんだ、というわけではありませんでした。
ところが4楽章のクライマックスにさしかかるころまでには、ぐいぐいと曲の音世界に引きこまれていました。
ものすごい音圧、そして構築美。
またしても鳥ハダがたってしまいました。
地味めの曲を超名曲に変えてしまうパーヴォの指揮棒は、きっと魔法の杖か何かであるにちがいありません。
終わったあとも、しばらく感動の余韻が冷めやりませんでした。
パーヴォ・ヤルヴィとN響のコンビ、これからも目がはなせません。
これで僕がナマで聴いたブルックナーの交響曲も6曲になり、のこすは1、3、9番の3曲のみとなりました。
マイ・ブルックナー・チクルスの早期完成に向けて、つきすすんでまいります。
このあとは、コンサートホールめぐりもしばらくお休み。
11月には、シモーネ・ヤング東響の『ブラームス4番』と、「ついに」といった感じの大野都響『マーラー4番』がひかえています。
レポートお楽しみに。
それではまた!
NHKホールの内部です。
N響の演奏を聴くのはこれが3回目、パーヴォの指揮ではおなじブルックナーの5番に続き、これが2回目となります。
ブルックナーの交響曲のなかでも比較的地味なこの曲、僕もさすがにCDは1枚しかもっていません。
その1枚、ギュンター・ヴァント指揮ケルン放送響の1981年の録音を聴きこみ、今日にそなえてきました。
ヴァント盤は今聴くと録音の古さが目だちますけれど、ブルックナー演奏の標準といえる名盤だと思います。
僕は今日も1500円の自由席ですので、開演の1時間以上前からホールの前にならび、いい席をとろうと待ちかまえていました。
おかげで、けっこういい席がとれました。
予想外の暑さにもかかわらず、客席はほぼ満席でした。
エストニア出身のこの指揮者、すっかりN響の顔として定着しつつあるようです。
前座はモーツァルトのピアノ協奏曲27番でした。
大曲の前のこの小品の間、僕はお目当てのブルックナーに備えて、体力の温存につとめました(笑)。
ピアノはラルス・フォークトという方でした。
けっこう実績のあるピアニストのようですので、もっとちゃんと聴いておけばよかったかも。
休憩をはさみ、いよいよ本チャンのブルックナー2番です。
曲を聴いての感想は、ブルックナーの交響曲の中では初期の、この曲の時点ですでにブルックナー・スタイルというものがほぼ確立されているということ。
導入部にひびきわたるトレモロはまさにブルックナー開始だし、第3楽章の勇壮に金管がきざむリズムは、のちの9番をほうふつとさせます。
第4楽章で見せる宇宙的な広がりは、ブルックナーの世界そのもの。
この曲に弱点があるとすれば、第2楽章の緩徐楽章が、やや早めのアンダンテで、のちの7番や8番のアダージョとくらべると、豊潤なロマンティッシズムに欠ける点だろうなあ、とCDを聴いた時点では思っていました。
しかしパーヴォは極力ゆっくりとこの楽章をかなで、最大限にロマンティックさを引きだしていました。
数あるブルックナーの交響曲の中でも、地味な印象のあるこの作品。
僕も、ものすごく期待して演奏会場に足をはこんだ、というわけではありませんでした。
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それではまた!
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