ウンジャン&N響の『惑星』を聴いてきました

ピーター・ウンジャン指揮NHK交響楽団によるホルスト『惑星』を聴くため、代々木のNHKホールまで行ってまいりました。

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『惑星』はクラシック入門編として、誰もが聴く超有名曲。
僕もご多分にもれず、中高時代にはもっとも好きな曲のひとつでした。
その後一時遠ざかっていたものの、やはり好きな曲です。

僕は『惑星』のCDを1枚持っています。
ラトル指揮フィルハーモニア管弦楽団による、1980年の録音です。
例によって、予習としてこのCDを聴きこんでまいりました。

カナダ出身のウンジャンという指揮者は初見。
プロフィールによると、かつては有名なバイオリニストで、その後指揮者に転向されたとのことですが、今日はどんな演奏を聴かせてくれるでしょうか。


例年にない寒さのなか、原宿駅からNHKホールまで歩きました。
僕はいつもの通り自由席ですので、1番後ろの席でした。
客席を見まわすと、席はほぼ埋まっています。

やがて開演時間となり、オケとウンジャンが登場。
前座として、ベートーベンの『エグモント序曲』と、ジョン・アダムズ『アブソリュート・ジェスト』をかなでます。

エグモントは以前もライブで聴いたことがあると思いますが、正直あまりよく覚えていません。
アダムズの曲は日本初演とのことですが、かなりテンションの高い音楽で、前に立った弦楽四重奏団がソリストという、めずらしい曲でした。


休憩をはさんで、いよいよメインの『惑星』です。

ソデから登場のウンジャン、あまり間をおかず、あっさりと棒を振りはじめます。
第1曲、『火星』のド迫力!
弦のきざむ力づよいリズムに、会場全体が揺れるかのようです。

キング・クリムゾンはじめ多くのミュージシャンによってパクられ、おそらくロック・ファンの好きなクラシック曲第1位であろうこの曲。
じっさいにナマで聴くと、パワーとエネルギーの奔流に押しながされるようで、圧倒されました。
僕の家のステレオ・セットでは、この曲の迫力の何分の1かしか再現できてなかったということですね。

『金星』『水星』という比較的しずかな曲をはさんで、この組曲のメインともいえる第4曲、『木星』に入ります。

しばらく前に、平原綾香さんのヴォーカル版で話題になったこの曲。
じっさいの曲には、平原さんがカバーした部分以外にもさまざまなメロディーがあり、これ1曲でひとつの交響詩と呼んでもいいほど、バラエティに富んだ内容となっています。

この曲だけでひとつの物語を構築しているともいえ、ウンジャンのつむぎ出す色彩豊かな演奏とあいまって、観客一同しばしその物語世界にひきこまれていました。

組曲全体としても、1曲1曲の個性がきわだってちがっていて、色彩感覚にあふれた構成となっています。
その中でも僕のオススメは、第6曲の天王星です。
ユーモラスさも感じられる軽快な音楽で、まるでほんとうに宇宙にただよっているかのような気分が味わえます。
ウンジャンはこの曲を、ときに力強く、ときにコミカルに演じて、組曲の構成にアクセントを加えていました。

そして『海王星』の消え入るようなラスト。
この曲にはスキャットのような女声合唱がついているのですが、ステージを見わたしたかぎり、合唱団の姿はどこにも見当たりませんでした。

どこか舞台のソデででもうたっていたんでしょうか。
遠くから響いてくる声、という感じを出すための演出かもしれません。


こうした消え入るようなエンディングの曲は、ライブでは不利ですが(『悲愴』等)、みな『火星』や『木星』のたいへんな盛りあがり方をおぼえていて、寂しいという感じはしません。
それにしても、いい演奏でした。

これで12月の『展覧会の絵』、今月の『新世界』『惑星』と、超人気曲が続いたことになります。
今までどちらかというと、こうした“超”がつく人気曲は避けてきたんですけれど、じっさいにナマで聴いてみると、人気曲には人気曲になるだけの、音のカラフルさやメロディーの美しさがあります。
これを機に、こうした人気曲も積極的に聴いていこうと思っています。

またどこかのコンサートホールでお会いしましょう。
それでは!




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この記事へのコメント

2018年02月01日 23:41
何かお話を聞いてるだけで
楽しくなって来ました。
天体ショーといえば、昨日も
素敵な皆既月食が見られましたね。
家ニスタ
2018年02月02日 22:45
yasuhikoさん、こんばんは。
皆既月食についてはまったく知りませんでした!
うーん、残念。
今年はもう1度皆既月食のチャンスがあるようなので、その時に賭けてみます。
あと火星大接近があったり、天体ショーの当たり年らしいですね。
いつもコメントありがとうございます。

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