大野&都響の『マーラー3番』を聴いてきました

どうも。
きのうはロック、今日はクラシックと節操のない音楽ブロガー、家ニスタです。
今日は大野和士指揮東京都交響楽団(都響)による、『マーラー交響曲第3番』を聴くため、上野の東京文化会館へ行ってまいりました。

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マイ・マーラー・チクルスも2周めに突入し、今回はノット/東響による2番『復活』に続く第2弾です。

3番は以前インバル先生のマーラー・チクルスで聴きのがした4曲(3、4、6、7番)のうちの1曲。
今にして思えば、つくづく全曲インバルで聴いときゃよかったですねえ。

前回はデュトワ/N響のコンビでこの曲を聴きましたが、まだ都響では聴いたことがなかったので、今回のチケットを取ることにしました。
大野は以前やはり都響とのコンビでマーラーの7番を聴いたとき、かなりの名演だったので、今回の演奏も期待がもてます。

僕はマーラー3番のCDを4組(各2枚組) 持っています。
インバル&フランクフルト放送響による、1985年の録音、
マゼール&ウィーン・フィルによる、おなじく1985年の録音、
バーンスタイン&ニューヨーク・フィルによる、1987年の録音、
ジンマン&チューリヒ・トーンハレによる、2006年の録音、
の4組です。

今回、さすがに4組を聴きこむ時間はなかったので、なかでも決定版とおもわれる、ジンマン/トーンハレ盤を事前に聴いてきました。
長い曲が多いマーラーの交響曲のなかでも、とりわけ長大なこの3番。
今日の大野がどのように料理するのか、楽しみです。


開演30分前に会場に入ると、客席はほぼ満席でした。
都響人気、大野人気の高さをうかがわせます。
開始予定時間をやや過ぎてから、オケに続いて大野が入場し、おもむろに指揮棒を振りはじめます。

第1楽章は勇壮なホルンの響きではじまりますが、すぐに暗たんとした調子になり、内省的な音楽になっていきます。
この3番は大規模な編成で演奏されながら、ところどころに繊細で内省的な部分を含み、いかにもマーラーらしい内容になっています。

世界的なブルックナー指揮者のギュンター・ヴァント先生(故人)などは、この内省的な部分をきらい、
「あまりに私的に過ぎる」と言って、
生涯にほとんどマーラーは演奏されなかったようです。

ヴァントのような見方は極端にしても、僕も
「この大規模なオケを使って個人的な悩みの告白をやるの?」
と思わなくはないです。

しかし、こうしたスケールの大きさと、内省的な繊細さのギャップ(あるいは矛盾)こそが、マーラーの最大の魅力であるといえます。
ブルックナーの交響曲が、どちらかというと直線的に高みに向かってのぼっていくのにたいして、
マーラーは足元をふらつかせ、時につまづいたりしながら、高みをめざしていきます。

こうした複雑さは、大げさにいえばあらゆる芸術のなかで、マーラーの交響曲でしか味わえないものです。
その高みで味わえる感動は他に類を見ないもので、そのことが一部の人に“マーラー中毒”のような症状をおこさせるのです。
僕もまたその一人であるといえますが・・・。


長大な第1楽章が終わり、合唱団と独唱者が入場してきます。
ここまでで、すでに演奏開始から30分をようしています。
ハイドンの交響曲なら、ゆうにまるまる1曲演奏できる時間ですね。

つづく2~5の4つの楽章が、この交響曲で中間部とされている部分。
僕のような素人は、4つに区切らず、2つくらいの楽章にまとめたほうがいいんじゃないか、なんて単純に考えてしまいますが、何かマーラーなりの意図があったんでしょうねえ。

4楽章でようやくメゾソプラノの独唱が聴けます。
今日の独唱は、リリ・パーシキヴィという方。
プロフィールには、マーラーのスペシャリストてなことが書いてあります。
そして5楽章では、例の“天使の歌声”としての少年合唱が。

やがて曲はいよいよ終楽章である第6楽章へと突入していきます。
ベートーベンのような、
「いかにもエンディングでござい」
といった盛りあげ方ではなく、この曲の終楽章は、あくまでゆったりと、悠然と歩みを進めていきます。

大野のタクトがまた、ゆっくりとオケを導いていき、この曲の雄大さをきわだたせています。
『復活』とはまた違った、じんわりと包みこまれるようなラスト。
ブラボオ!
前回のデュトワ/N響のときとはまたちがった、感動的な演奏で、この曲の魅力を再確認させてくれました。

とくにこの曲が、壮大さと繊細さの振幅のおおきい、“いかにもマーラー”という内容をもつ交響曲であることを認識させてくれたのは、大野さんのメリハリのきいた指揮のおかげだと思います。
本当にいい演奏でした。


実は今月はクラシックづいていて、つぎの日曜にはノット/東響のブルックナー9番を聴きに行く予定です。
まだまだ僕のコンサートホール通いは続きますよ。
それではまた!




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