ゲルギエフ&PMFオケの『マーラー7番』を聴いてきました

ワレリー・ゲルギエフ指揮PMFオーケストラによる『マーラー交響曲第7番』を聴くため、赤坂のサントリー・ホールへ行ってまいりました。

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僕にとっての3大指揮者(インバル、ドゥダメル、ゲルギエフ)の一角であるゲルギエフ。
僕も彼が来日するときには、なるべくコンサートに行くようにしています。
いちばん最近では、去年の12月にマリインスキー管をひきいて来たときに、聴きにいきました。

とはいえ、ほぼ毎年来日する彼、なかなか全部を聴きにいくわけにはいきませんが・・・。
今年12月のミュンヘン・フィルをひきいてのコンサートは、来年3月のドゥダメル/ロス・フィルと曲目がダブっていることもあり、パスしました。

このゲルギエフとPMFオケのコンビでは、2015年8月に『ショスタコ10番』を聴きにいったことがあります。

PMFとはパシフィック・ミュージック・フェスティバルの略で、故バーンスタイン氏が札幌に設立した国際教育音楽祭。
その核をなすPMFオーケストラは、世界各国でのオーディションを経て選ばれた、若手音楽家によるユース・オーケストラです。
若いとはいえ才能豊かな彼らが生み出す音楽は、とうぜんレベルの高いものが期待できます。



僕はマーラー7番のCDを、4枚もっています。
いつものように、コンサート前にこれらのCDを聴いてきました。
バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニックの、1985年の録音。
インバル指揮フランクフルト放送響の、1986年の録音。
ジンマン指揮チューリヒ・トーンハレの、2008年の録音。
インバル指揮都響の、2013年11月の録音、の4枚です。

このうちどれがベストかを選ぶのはむずかしいんですが、優秀録音のインバル/都響盤も捨てがたいんですが、やはりバーンスタイン/ニューヨーク・フィル盤を推しておきます。


うだるような暑さのなか、ホール近くの“なか卯”で腹ごしらえをしてから、サントリーホールに向かいました。
時間を計算していったつもりが、開場よりやや早く着き、しばらく待たされました。
この日の開場は開演の30分前だったのですが、これほど暑い日には、早く中に入れてほしいですね。

僕の席はオケのま後ろの、P席というところ。
この席は楽器がすべて後ろ向きになるために、音がこもって聴こえるという欠点はありますが、そのぶん指揮者の表情がよく見えます。


やがてオケにやや遅れて、指揮者のゲルギエフが入場してきます。
つまようじのような、ちいさめの指揮棒をもっているのはあいかわらず(笑)。

今日は前座として、ヴェルディの『歌劇シチリア島の夕べの祈り序曲』と、バーンスタインの『ハリル』の2曲が演奏されます。
例によって大曲の前のこうした小曲は、僕にとって体力を温存する時間です(笑)。

休憩をはさみ、いよいよメインの『マーラー7番』がはじまります。
第1楽章、出だしこそマーラーらしい神秘的な感じではじまりましたが、しだいにエネルギーがほとばしるような、いつものゲルギエフ・ワールドになっていきます。

僕がゲルギエフ・ファンになったのは、彼がマリインスキー管と共演した『ショスタコーヴィチ4番』のCDを聴いたことがきっかけでした。
そのCDのパワーでごり押しするような演奏が印象的で、非常に感動したことをおぼえています。

今日の演奏もそうした“ゲルギエフらしさ”が存分に出ていて、まるで蒸気機関車がもくもくと煙をはきながら、フルパワーで動輪を回転させているような感じでした。
一部、マーラーの交響曲ではないように聴こえる部分もありました。

2~4楽章の、比較的しずかな楽章では、さすがにゲルギエフもおさえぎみに。
でもこうしたメリハリがつけられるところも、ゲルギエフらしさ、といえるかもしれません。

そして問題の第5楽章に突入。
僕は以前、大野/都響のコンビでこの曲を聴いたときに、前の4楽章からこの第5楽章にうつるときの、木に竹を接いだような唐突感が重要、と書きました。
この日のゲルギエフも、まさにそうした演奏だったと思います。

というより、それまでためにためこんだエネルギーを、この5楽章で爆発させ、すべてをなぎ倒していってしまうようなパワー。
それまでの脈絡や流れなど知ったことか、といういさぎよい姿勢です。
ハーフライン付近からスクラムを押していって、一気にスクラムトライまで持っていくような、ゴリ押しの底知れないパワーが感じられます。
こんなマーラー、聴いたことない!!!

マーラーのようであってマーラーでない、ような演奏ですが、僕はこの曲はライブで1回聴いたことがありますし、今日は貴重なものが聴けてよかったです。

終演後に団員たちが、観客の拍手の多さに感激したのか、自分たちの演奏のデキに満足したのか、抱きあってよろこんでいて、
「ああ、初々しいなあ」
と思いました。
ふだん都響やN響のコンサートを見にいっても、このような光景を目にすることはないので、このへんはユース・オケを聴く醍醐味だと思います。


マイ・マーラー・チクルスも2周めにはいり、これで2番、3番、7番、10番(アダージョのみ)の4曲を聴いたことになります。
9月にはP・ヤルヴィ/N響で4番を、来年の3月にはドゥダメル/ロス・フィルで1番を聴く予定なので、案外早く2周めも達成できるかもしれません。

それでは、またどこかのコンサート・ホールでお会いしましょう!





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サントリーホール前の広場。


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開場の時間になると、入口にあるからくり時計がうごきだします。


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開演前に“なか卯”に寄りました。


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高いのでめったに食べられない、うなぎをたのみました。


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もちろんビールも一緒!
さいきんのなか卯はチョイ呑みに力を入れています。





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