ウルバンスキ&東響の『ショスタコ4番』を聴いてきました

怒とうのクラシック月間第3弾はショスタコーヴィチ!
クシシュトフ・ウルバンスキ指揮東京交響楽団(東響)による、ショスタコーヴィチ『交響曲第4番』を聴くため、赤坂のサントリーホールへ行ってまいりました。
クラシックも3連発なら、サントリーホールも3連発ですね。

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ウルバンスキはポーランド出身の指揮者で、ロシアものを得意としているとのこと。
僕はウルバンスキ指揮による演奏を、過去に1回だけ聴いたことがあります。
2016年5月の、おなじ東響とのコンビによる『チャイコフスキー4番』です。

そのときの印象は「見ため“若造”なのに、堅実な演奏をするなあ」といった感じ。
さて今日はどんな演奏を聴かせてくれるでしょうか。

僕はショスタコ4番のCDを4枚もっています。
ゲルギエフ/マリインスキー管による2001年の演奏。
ヤンソンス/バイエルン放送響による2004年の演奏。
インバル/都響による2012年の演奏。
の3枚です。

れいによって“予習”として、事前にこの3枚のCDを聴いてまいりました。
このうちゲルギエフの演奏はエネルギーがすさまじく、僕があらためてショスタコーヴィチにはまるきっかけとなったCDです。


開演時間になって少したってから、ぱらぱらとオケのメンバーが入ってきて、やがて今日のソリスト、バイオリニストのヴェロニカ・エーベルレさんと、ウルバンスキが入ってきました。
エーベルレさんはさいきん注目をあつめている、若手のホープだそうです。

まずはモーツァルトのバイオリン協奏曲第5番『トルコ風』が演奏されます。
檀上にイスはたくさんならべてあるのに、この曲を演奏するメンバーはごく1部で、今日の2つの曲の編成の大きさのちがいがよくわかります。


さて、20分の休憩をはさんで、いよいよメインのショスタコーヴィチ4番の演奏がはじまります。
ショスタコの交響曲の特徴として、一般的な「緩徐楽章」「スケルツォ」といった楽章ごとの役割分担が明確でなく、それぞれが振幅の大きな物語性をもっているというものがあります。

それがとくに顕著なのがこの『4番』であり、3楽章という変則的な編成ながら、それぞれの楽章が大河小説のような起伏をもって物語をつむいでいきます。
ショスタコーヴィチは木琴やハープといった、つかえる楽器を総動員し、サウンドの多彩さを生みだしています。

「静」と「動」を行き来する振幅のおおきさがこの作曲家の、この曲のおおきな特徴といえますが、それはマーラーのような悲嘆と激情をいったりきたりするような感情的なものではなく、あくまで無機質な、熱量の濃淡としてあらわれます。

そうした熱量の振幅の表現において、ゲルギエフの右に出る指揮者はいないのですが、今日のウルバンスキもそれに負けずおとらず、オケをうまくコントロールしつつ、ふり幅の大きさを表現していたように思います。
とりわけ3楽章後半の、たたみかけるようなエネルギーの爆発はどうでしょう。
ゲルギエフも顔を青くしそうなほどのすさまじさです。

僕もロックのコンサートよろしく、いつしかリズムに合わせ体を揺らしていました。
これこそが、僕がショスタコーヴィチの交響曲の演奏にもとめるパワーであり熱量です。

ウルバンスキはイケメンで細見な見た目から、どうしても“若造”のイメージがついてまわりますが、前回2016年に見たときからくらべるともうそれほど若手でもないですし、ショスタコーヴィチ演奏の“名手”の一人と認識するべきかもしれません。
いやー、いい演奏を聴かせてもらいました。


これで、僕がライブで聴いたショスタコーヴィチの交響曲は、4、5、6、7、8、10、11、12、15番の9曲となりました。
15曲中9曲になりますので、チクルスの達成に向けて順調に進んでいる・・・といいたいところですが。
あいにく残っているのがいずれも演奏機会の少ない曲ばかり。
13番『バビ・ヤール』なんて、どこかで聴く機会ありますかね?


怒とうのクラシック月間も、残すところ31日のインバル/都響『チャイコフスキー5番』のみとなりました。
またレポートします。
それでは!




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