スリランカ遺跡めぐりの旅(3)-シーギリヤ
〈2019年2月9日(土)〉
朝7時半ごろに宿をチェックアウトし、ダンブッラのバスターミナルへ向かいました。
ターミナルはアヴィンカ・ホリデイ・ホームから徒歩10分ほどです。
ターミナルらしい場所の前に着くと、トゥクトゥク(3輪タクシー)の運転手がさかんに声をかけてきます。
「シーギリヤまで800ルピーで行くよ。バスはたいへんだよ」
バスが大変なのはわかってますが、その旅情が捨てがたいのです。
しかし800ルピーは高くもないので、ちゅうちょしました。
ためしに値切ってみると、700ルピー(470円)まで下がったので、結局トゥクトゥクで行くことにしました。
まあ、シーギリヤまで早く着ければ、それだけ時間に余裕が出ます。
シーギリヤまでの道中、運転手が
「おれの知っている宿を紹介する」
とさかんに言ってきます。
なるほど、オファーした値段が安かったのは、知り合いのホテルに連れていってコミッション(手数料)を得ようという魂胆なんだな、と納得できました。
とりあえす、「じゃあ見るだけ」といってお茶をにごしました。
トゥクトゥクは快調に走り、30分ほどでシーギリヤに着きました。
しかし運転手の紹介した宿は少々遺跡から遠かったので、やめました。
急に運転手のきげんが悪くなったのが、おかしかったです。
結局、『地球の歩き方』に載っていたロッジ・ニルミニにしました。
ここはオーナーの老夫婦がフレンドリーで、とても過ごしやすかったです。
エアコンつきで1泊2800ルピー(1900円)。
荷物をフロントに置き、さっそくシーギリヤ遺跡の見学に向かいました。
遺跡へと行く途中に、南アジアらしいりっぱなウシがいました。
宿から近い入口から、ぐるっとまわっていったところにチケットオフィスがあり、そこでチケットを買います。
チケットは30USドル(外国人価格)とバカ高でした。
シーギリヤ遺跡は周囲を水堀でかこまれています。
チケット売り場のところにいたイヌ。
やがてシーギリヤ・ロックが見えてきました。
巨大な岩山とその周囲に、かつての宗教都市がきずかれています。
シーギリヤ・ロックへ向かい、観光客たちの長い列がのびていました。
周囲にも、このような巨大な岩がごろごろしています。
人工的につけられた階段をのぼっていきます。
左手奥に、垂直にのびるらせん状の階段が見えますでしょうか。
観光客になでられて、気持ちよくなっているワンコ(笑)。
こちらはりりしく絶壁にたつワンコ。
下を見ると、まだまだ観光客のながい列。
らせん階段をのぼりおえたところに、シーギリヤ・レディの壁画があります。
息をのむうつくしさとは、このことを言うのでしょう。
それを見た瞬間、おおげさにいえば電撃にうたれたようになり、しばらくその場をうごけませんでした。
なんて美しいんだろう!
あいにく壁画は撮影禁止ですので、おみやげに買った本に載っていた写真から、僕の感動の一部でも感じていただければと思います。
(写真は実物に遠くおよばないですが・・・)
壁画の見物を終えてふりかえると、このような景色が。
サルもいます。
壁画のある場所から平行移動していくと、踊り場のような平地があって、そこからさらに上があります。
踊り場のところには、ライオンの足があります。
以前は顔もあったんだとか。
ぞろぞろとのぼっていく観光客たち。
この階段がまたこわいんですよね。
高いところが苦手な僕には、拷問にちかかったです。
のぼりきったところには、かつての王宮跡があります。
山頂ふきんからは、ごらんの景色。
対面にも岩山があって、そこにものぼっている人がたくさん見られました。
そこからシーギリヤ・ロックを見ようというのでしょうね。
山頂の平坦部には、王のプールがあります。
シーギリヤ・ロックからの景色です。
このシーギリヤ遺跡も、もちろん世界遺産

岩山からおりてくると、森の中にリスがいました。
リスといっても、われわれのイメージするかわいいものではなく、なんだかでっかかったです(笑)。
こちらはスリランカ名物、ぐったりしたイヌ。
「この堀で泳いではいけません。ワニがいます」
というコワ~い看板。
遺跡の出口から、またチケット売り場のほうまでぐる~っと歩いていって、博物館を見ました。
ざんねんながらこの博物館は撮影禁止でしたので、写真はありません。
シーギリヤ・レディのレプリカの、石窟そのものを復元したおおきな模型があったんですが、ホンモノを見たときほどの感動はありませんでした。
(当たり前か)
ここの博物館は、遺跡のすばらしさにくらべるとたいした展示物もないんですが、まあ博物館が見られてよかったです。
博物館見学を終え、宿のほうに向かってあるいていきます。
チケット売り場のほうからいくと、けっこうメインロードに出るまで長い道をあるくことになりました。
ちょうどお昼どきだったので、遺跡からホテルまで行く途中にあった食堂にはいりました。
ところが、ここでもビールは置いてないとのことでした。
僕は、スリランカが敬けんな上座部(小乗)仏教の国であるのを思いだしました。
仏教の本来の戒律には「禁酒」もあります。
われわれのようないいかげんな大乗仏教徒とちがい、彼らは厳に戒律をまもっているのでしょう。
僕のような飲んだくれには旅行しづらい国ですが(笑)。
仕方がないのでコカ・コーラと一緒に、チキン・カレーを食べました。
写真のようにテーブルの上が各種のおかずで一杯になるのは、ミャンマーあたりといっしょですね。
カレーはおいしかったです。
昼食を終え、ホテルへともどりました。
ホテルのおやじが、
「午後はレンタサイクルで周囲を見てみたら?」
とすすめてきますが、丁重におことわりしました。
休養なしのギリシャ旅行でめっちゃ疲れた経験から、今日は午後半日を休み、明日からにそなえようと思ったのです。
結果的に、このときに半日の休養をとったことが、その後の日程をこなす上で大きかったみたいです。
部屋でブログを書いたり、本を読んだりして、ゆっくりできました。
午後6時ちかくになり、夕食をとりに出かけることにしました。
昼の経験があったので、おかみさんに、
「このへんでビールを置いてるレストランはある?」
と聞いてみました。
「そのへんのレストランの、どこでも置いてるわよ」
という答えでした。
ためしに宿のすぐ近くの、建物の2階にある雰囲気のいいレストランに入ってみると、ふつうにビールを置いてました(笑)。
ようやくありついたビールがこちら。
食べたのはビリヤニです。
ようはカレーチャーハンなのですが、これがめちゃウマ!
カレーチャーハンの概念をひっくりかえすほどのおいしさです。
昼間飲めなかったので、ビールを2本飲みました。
明日はポロンナルワへ行きます。
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