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zoom RSS ノット&東響の『ブルックナー8番』を聴いてきました

<<   作成日時 : 2016/07/16 23:57   >>

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ひさびさのコンサートホールめぐり。
今日はジョナサン・ノット指揮東京交響楽団(東響)による『ブルックナー交響曲第8番』を聴くため、赤坂のサントリーホールへ行ってまいりました。

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現在東響の音楽監督をつとめるノットは、イギリス出身の指揮者。
実は去年の9月に、ノット指揮によるマーラーの3番を聴く予定だったのですが、ちょうどペルーでの調査と重なってしまい、行くことができませんでした。
なので、今回がノット初体験となります。

写真で見るかぎり、いつもびしっとポーズを決めていて、ちょっとナル・・・?、という印象。
指揮のほうでは、どんな音を聴かせてくれるのでしょうか。


ブルックナーの8番は、マーラーの9番とならぶ、僕のもっとも好きな曲です。
高校時代にはじめてFMで聴いたときの衝撃は、忘れることができません。
そんな思い入れの深い曲を、初めてナマで聴くのだと思うと、わくわくしますね。

好きな曲というだけあって、僕はブル8のCDをけっこう持っています。
ジュリーニ指揮ウィーン・フィルによる、1984年の録音。
レーグナー指揮ベルリン放送響による、1985年の録音。
ヴァント指揮ベルリン・フィルによる、2001年の録音。
朝比奈指揮大阪フィルによる、おなじく2001年の録音。
インバル指揮都響による、2010年の録音。
といったところです。

例によって今回のライブの前に、これらのCDを聴きこんでまいりました。
極端にテンポの早いレーグナー盤をのぞけば、どれも名盤なんですけれど・・・。
どれかひとつを選ぶとすれば、うーん、やっぱり思い入れのあるジュリーニ盤かなあ。

ジュリーニはゆっくりねっとりと演奏していて、この曲の持つ重厚さや壮大さが、よく出ていると思います。
もっとも、ヴァントや朝比奈もけっこうテンポ遅いんですけれど・・・。
発表当時はジュリーニのテンポの遅さは、きわだっていたように思います。
その後のブル8の演奏に、影響を与えたといえるかもしれません。

インバル盤は原典版を用いているという点で、ちょっと異色です。
原典版はすこし平板で色彩に乏しい面があり、ライブで聴くとやや退屈に感じてしまうかもしれません。
まあ、このCD自体は名盤ですけれど。


前置きはこのへんにして。
ちかくのなか卯で腹ごしらえをしたあと、いよいよサントリーホールへ突入です。

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時間になり、いっせいにホールへと入る聴衆。
今日は全席ソールドアウト。
期待の高さがうかがえます。


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ホール入口にあるカリヨン時計。
席につき、ワクワクしながら開始時間を待ちます。

やがて時間になりました。
オケの入場のあと、走るようにして、さっそうとノット登場。
指揮棒をあげ、ややあっさりと演奏をはじめます。

ひびきわたるトレモロ。うなる重低音。
キター、ブルックナー開始!
何かが始まるぞ、というワクワクするような導入部を書かせたら、ブルックナーの右に出る人はいません。

すぐに曲は、さいしょの盛りあがりにさしかかります。
重厚さや壮大さばかりが強調されるこの曲ですけれど、
(とくに僕にとってはそういった印象)
じつは類を見ない美しさをもつ曲でもあります。

『ロマンティック』よりこっちのほうがロマンティックなんじゃないか、というぐらい。
ノットはそんなこの曲のロマンティックさを、存分に引きだしていきます。
「どうだこの美しさ!」といわんばかりの演奏は、やっぱりナルシストっぽい。

少しの間をおいて、曲は第2楽章へ。
ここでのスケルツォはしかし、もとのダンス音楽の面影をまったく残していません。
7番ほどではないにせよ、モンスター的に肥大したスケルツォといえます。
しかし、こんな力強いスケルツォが書けるのも、ブルックナーならではですよね。

続く第3楽章のアダージョは、えもいわれぬ美しさ。
まさに天上の音楽です。
僕が死んだら、葬式でブル8の第3楽章をかけてもらうんだ♪
こんな音楽に送られたら、きっと天国に行けるにちがいありません。
豊潤なひびき、熟成されたワインのような甘さ。
うーん、美しい。

指揮棒を振るノットは、自分に酔っているかのよう。
まさに陶酔の境地。
ナルシスティックなその姿は、往年のカラヤン大先生をほうふつとさせます。
(最大限にホメてます)

そして曲は第4楽章へ。
弦がきざむリズムの中、金管が吠える!
この曲最大の見せ場です。
僕の体には鳥ハダがたち、涙が出そうになります。

緻密に構築された響きは、まさに音の大伽藍。
圧倒的なスケールに、しばし言葉をうしないます。
曲は緩急をくりかえしながら、時間をかけてゆっくりとフィナーレへと近づいていきます。

そして大団円。
またしても涙が出そうに。
なんていい演奏なんだ!

大好きなブル8の初ライブを、ノットと東響のコンビに賭けたのは、大正解でした。
クラシックのライブを聴きはじめてはや6年。
真打ちともいうべき曲を今までとっておいたのは、この演奏のためだったんだなあ。


しかし曲の終了時には、またしても“フライング・ブラボー”があり、がっかりしました。
ノットが指揮棒をおろし、拍手が鳴り始める前から、かん高い「ブラボ―!」の声がとびました。
感動に水をさす行為だと思います。
こういう人って、感極まってというよりは、自分がめだちたくてブラボーをいうタイミングをはかっているように思えてなりません。


これで、僕がナマで聴いたブルックナーの交響曲も、4、5、6、7、8番の5曲となりました。
マイ・ブルックナー・チクルスの完成まで、あと4曲。
(ゼロとダブルゼロはのぞく)
早期の完成に向けて、がんばってまいります。

近いうち、またどこかのコンサートホールに足をはこびたいと思います。
それでは!





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なか卯で食べたかつ丼。
なか卯は一般的な牛丼屋とちがい、かつ丼やうな重、うどんなど、いろいろなメニューが選べていいですね。


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チョイ飲みをやってくれてるのもナイス。
生ビールをきゅっとやりながら、コンサートの開始を待つ。
なんて至福のひととき!



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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
ピアノの講師をしていた姉に伴って(連れられて)、鹿児島市内のホールや霧島のみやまコンセールに出掛けてクラシックコンサートに行ったり、CDを聴いたりしていましたが、ブルックナーの曲は、聴いた事がありませんでした(知らない曲多数)。
今回、Youtubeで少し試し聴きしてみましたが、魅了される曲だと感じましたので、全曲 聴いてみたいと思います。マーラーの曲も大好きです。
ゆっくり、コンサートですばらしい曲を聴けるのは、幸せを感じる事の一つですね(゜∇^d)!!。
わらび
2016/07/17 11:47
わらびさん、こんにちは。
僕がいちばん好きな作曲家はマーラーで、その次がブルックナーです。
ブルックナーの交響曲は名曲が多いので、ぜひ聴いてみてください。
ただ、やや似た曲が多いので、ぜんぶ聴く必要はないかもしれません。
4番、7番、8番あたりがオススメです。
やっぱりナマにかなうものはありません。
コンサートで曲を聴くのは、至福のひとときです。
コメントありがとうございます。
家ニスタ
2016/07/17 14:45
家ニスタさんの文章を読んでると聴いてみたくなりますね♪

自分の葬儀でアダージョですか
良いと思いますよ
私の叔父さんの葬儀は音楽葬でした
とまる
2016/07/18 17:09
とまるさん、こんばんは。
マーラーの5番のアダージョでもいいんですけどね。
あと、バッハの無伴奏チェロ組曲か、エリック・サティのピアノ曲あたりでもいい。
もっとも、葬儀でかけても、死んでいる本人に聴こえるかどうかは、わかりませんけれど。
いつもコメントありがとうございます。
家ニスタ
2016/07/18 22:18
サントリーホール、
一度だけ行った事あります。
こんなカリヨン時計ありましたっけ。
素敵な演奏の実況レポ。
家ニスタさんの文章で想像するだけでも、
十分楽しめました。
yasuhiko
2016/07/22 13:05
yasuhikoさん、こんばんは。
正確にいうと、カリヨン時計というのかどうかわかりませんけれど。
ホール入口の、ドアの頭上にあります。
僕の記事で、少しでもホールの臨場感が伝わったら幸いです。
いつもコメントありがとうございます。
家ニスタ
2016/07/22 22:02

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