『マヤ~天の心、地の心』を見てきました

何気なく映画紹介のサイトを見ていると、『マヤ~天の心、地の心』というタイトルが目にとまりました。
渋谷のアップリンクという映画館で上映中の、ドキュメンタリー映画とのこと。
マヤ、と聞いちゃ素通りするわけにゃまいりやせん。
行ってくることにしました。


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アップリンクという映画館には、今まで行ったことはありませんでした。
東急百貨店の先の、一方通行の道を進んでいくと、ありました。


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アップリンクの外観です。
1階に喫茶店があるビルの、2階が映画館になっています。
入ってみますと、さして広くない部屋に20脚ほどの普通の椅子が、無造作にならべてあるだけのスペースでした。
一面が、これまたさして大きくないスクリーンになっています。

映画館、というよりは、自主上映場といった雰囲気のところです。
知る人ぞ知る、という映画館なのかもしれませんが。

さて映画の内容は・・・。
(ネタバレあり)
カメラは、メキシコのチアパス州やグァテマラに住む先住民の人たちが、否応なくグローバリゼーションや環境破壊の波に飲まれていく姿を追っていきます。

金鉱山を運営する多国籍企業による環境汚染に、近くに住むマヤ系先住民のフローリは、「企業と戦わなきゃ」と人々に団結をよびかけますが、多くの人は「仕返しが怖いから」と反対の声をあげるのをためらいます。

長く中南米で続いてきた図式が、ここでもくりかえされています。
鉱山経営で得られた利益は、まるごと外国籍企業のもとに入り、地元であるグァテマラにはほとんど渡らないといいます。
おそらく政府の上層部と、企業は献金などで結びついているのでしょう。

サパティスタ民族解放軍に参加するヘロニモは、伝統的手法で昔ながらのトウモロコシ栽培をしていますが、遺伝子組み換えで圧倒的な収穫量をほこるアメリカ産トウモロコシの圧迫を受けています。
グローバリゼーションの弊害が、北米自由貿易協定に参加しているメキシコをのみこもうとしているようです。

豊かなメキシコ・ラカンドンの熱帯雨林は、今どんどん伐採され、森は消えつつあります。
このままのペースで行けば、あと14年でラカンドンの森は消滅し、世界全体で見ても、40年ほどで熱帯雨林はなくなる、という指摘は、衝撃的でした。
たしかに、ブラジルでもアマゾンの密林がどんどん大豆畑に姿を変えている、という話を耳にします。

それにしても、この映画の映像のうつくしさはどうでしょう!
ウミガメの産卵のシーン、ラカンドン族のシャーマン見習い、チャン・キンが湖にカヌーを浮かべるところ、山々が霧に覆われる風景、ウミガメの子どもが海にかえっていくシーン・・・。

マヤの美しい自然の映像に乗せて、さりげなく、しかし力強くメッセージを伝えてくるこの映画。
非常にすばらしいものになっていると思います。
『マヤ~天の心、地の心』の上映は一日1回しかありませんので、タイミングをあわせるのがむずかしいとは思いますが、機会があったらぜひ見ていただきたい映画です。

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ほかにも多くの映画を並行して上映しているようです。



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この記事へのコメント

ピラン猫
2012年11月18日 22:09
家二スタさん、こんばんは。
長く中南米で続く図式は、解決されるどころか、現在も続いていますね。
利益の吸い上げだけでなく、逆に有害物が欧米から送り込まれるという流れもあるようですね。
かつてチェルノブイリ原発の事故で汚染され、処分に困ったたチーズが、ヨーロッパから大量に輸出され続けたという話を、何かで読んだことがあります。
中南米の国同士でも、差別意識から数々の問題を生み出しているようですね。以前見た映画「闇の列車、光の旅」で、そうした悲劇が描かれていました。
問題が複雑に絡み合い、ますます混沌としている地域ですね。
家ニスタ
2012年11月18日 23:49
ピラン猫さんこんばんは。
おっしゃるとおり、問題が山積みの地域です。
かつては旧宗主国のスペインに、最近では北米の超大国に、搾取され続けています。
原発で汚染されたチーズが輸出されるなんて、そんなことがあったんですか。知りませんでした。
映画の中でも、金鉱山で他の国では使用が禁止されている薬物が使われていると、いっていました。

「闇の列車、光の旅」は僕もお気に入りの映画ですが、描かれている現実は悲惨でしたね。
列車に乗って越境しようとするホンジュラス移民たちに、メキシコの一般人が石を投げるシーンが、印象に残っています。
いつもコメントありがとうございます!

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