『ジャズ・ロック・レジェンズ2019』へ行ってきました

『ジャズ・ロック・レジェンズ2019』を聴くため、川崎のクラブチッタへ行ってまいりました。
この催し、何年か前には『イタリアン・プログレッシブ・ロック・フェスティバル』という名称で開催されていたように思いましたが・・・。

画像

名称はかわりましたが、『イタリアン・プログレ・・・』の趣旨を受けつぎ、今回も『アレア』『アルティ・エ・メスティエリ』の2つのイタリアン・プログレ・バンドの参加です。

このうちアレアに関しましては、僕も7枚のCDをもっているくらいの大ファンでして、今回のライブの情報をカケハシレコードのHPでめっけたときには、「ぜひ行ってこなくては」とおもったわけです。
しかしそれなりのプログレ・ファン、イタリアンロック・ファンを自称する僕でも、『アルティ・エ・メスティエリ』なんて名前のバンドは、まったく聞いたこともありませんでした。

これまでCDも持ってないようなバンドのライブを聴いたことはもちろんないわけなんですが、チラシに「イタリアン・ジャズ・ロックを代表する2大バンド」なんて、アレアと並ぶような書き方がされているわけですから、まあ実際に聴いてみてのおたのしみといったところです。


川崎駅から徒歩5分の会場は、このところたびたび来ていますので、迷うこともなく着くことができました。
入口でドリンク代500円をはらい(これがめんどくさい)、
カメラをあずけて(会場内はもちろん撮影禁止)、中へと入ります。
こんなマニアックな催しにもかかわらず、客席はほぼ満席でした。

開始時間の17時をやや過ぎて、まずは第1部のアルティ・エ・メスティエリの演奏がはじまります。
プログレとジャズ・ロックの境界線はなにか、というと少々難しいですが、
(まあ多くの場合重なっているのですが)
ひとつには歌がないものがジャズ・ロック、歌があればプログレ、という考え方があります。

その点、この「アルティ・・・」はボーカリストのいない完全インスト・バンドですので、純粋なジャズ・ロックということができます。
実際に演奏を聴いてみると、バカテクとはいえないまでも各メンバー技術が高く、プログレ/ジャズ・ロックの醍醐味を感じさせてくれる演奏です。
とくに活躍しているのがバイオリニストで、演奏水準はデビッド・クロス(元クリムゾン)より高いと思いますし、きれいな音色を出します。

旋律はやや単調なものが多いですが、ところどころに哀愁味があるのがイタリアン・ロックの特徴でしょうか。
哀愁味はいきすぎるとクリムゾンの『エピタフ』のように“演歌”になってしまう場合がありますが、
(大学時代にプログレをよく知らない後輩にクリムゾンを聴かせたら、いちばん評価がたかかったのがエピタフだったのはちょっと物悲しかった・・・)
このバンドはそこまでいかず、うまく処理していたと思います。
全編ヴォーカルなし、というと硬質なものを思いうかべてしまいますが、このバンドの特質なのかやわらかく遊び心のある演奏でした。


20分の休憩をはさみ、いよいよ第2部のアレアの登場です。
今回のこのバンドの正式名称はアレア・オープン・プロジェクトというもので、それというのもオリジナル・メンバーがキーボードのパトリッツィオ・ファリゼッリひとりしかいないからのようです。
女性ヴォーカリスト、クラウディア・テリーニをくわえることで、往年のデメトリオ・ストラトスのパートも再現可能になった、ということですが、さてどんな演奏になるでしょうか。

僕がアレアの音楽とはじめて出会ったのは、石丸ソフト館の閉店セールのときに、『汚染地帯』のジャケットに惹かれ文字どおりジャケ買いしたときです。
じっさいにCDを聴いてみると予想をはるかにうわまわるレベルの高いジャズ・ロック/プログレで、
「イタリアにはこんなすごいバンドがあったのか!」
と衝撃をうけたことをおぼえています。

イタリアン・プログレといえばそれまでPFMやバンコしか聴いたことのなかった僕でしたが、それ以来アレアがイタリアのバンドの中でのフェイバリットになったばかりか、キング・クリムゾンやジェネシスに次ぐ位置づけになって今日にいたっています。

さてこの日の演奏です。
オープニングがいきなり『赤い彗星』(シャアじゃないですよ)
で、イントロが鳴った瞬間に客席も大盛りあがり。
熱心なファンが多いことをうかがわせます。

その後も、『荒野の追放者』『7月、8月、9月』『白い象』といった代表曲にまじって新曲も披露し、 “アレア健在”を満場のファンにアピールしました。
オリジナル・メンバーがパトリッツィオしかいないのは少し気になりましたが、僕も一番聴きたかったのは彼のキーボード・プレイだったので、それがたっぷりと聴けたので満足です。

強烈な個性でバンドを引っぱってきたヴォーカリスト、デメトリオ・ストラトスが1979年に急逝すると、
(もちろんプログレというジャンルそのものの低調もありましたが)
アレアは勢いをうしないます。
その後に出されたインスト・アルバム、『ティック・タック』は僕もCDで聴きましたが、なにか物足りない感じがし、ありふれたフュージョンのように聴こえたのは、ちょっと残念でした。

今回、女性ヴォーカリストのクラウディアを加えたのは、デメトリオのかん高いヨーデル・ボイスを再現するのは、そのへんの男性ヴォーカリストには無理、との判断だったと思いますが、それは成功だったといえます。
クラウディアはハスキーでパワフルな声の持ち主で、もちろんデメトリオの個性とはちがいますが、アレアの良さをよく引きだしていたと思います。

さいごはアレアとアルティ・・・の両バンドがステージ上に出てきて、合同でのセッションを披露しました。
ほんらいプログレにふさわしくない「楽しい」とか「ノリノリ」といった形容詞がぴったりの演奏で、なによりステージ上のメンバーが楽しんでセッションしているのがつたわってきて、よかったです。
メンバーも観客もハッピーになれるエンディングでした。

終わってみれば、4時間におよぶ長尺ライブでした。
3月にミラノでおこなわれた、アルティ・エ・メスティエリ・ウィズ・パトリッツィオのライブの非売品CDももらえて、13000円のチケット代はけっして高くなかった、と思えました。


しばらくはロックのライブに行く予定はないんですよね・・・。
前にも書いたように、プログレ関係のミュージシャンは多くが引退かお亡くなりになってますし。
まあ、クリムゾンの再来日でもあれば考えます。


それでは、最後にクラブチッタ周辺(ラ・チッタデッラ)の写真を載せていきましょう。

画像
どこかの異国の街にまよいこんだようです。


画像



画像
開演前のクラブチッタ前の熱気。


画像
夜のチッタデッラ。


画像



これを機に両バンドのCD8枚が再発されるそうです。
しかしソニーさん、プログレッシヴ・ロック紙ジャケット・コレクションの第1弾が「アレア」と「アルティ・エ・メスティエリ」とは、大胆ですな・・・。




汚染地帯 [ アレア ]
楽天ブックス
アレアオセンチタイ アレア 発売日:2019年06月05日 予約締切日:2019年04月12日 CA


楽天市場





ティルト [ アルティ・エ・メスティエリ ]
楽天ブックス
アルティ・エ・メスティエリティルト アルティエメスティエリ 発売日:2019年06月05日 予約締切


楽天市場







ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 24

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
ガッツ(がんばれ!)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック